Life3091 耕さない田んぼの実習田

2025年 Life3091の米作りを体験したい2家族を受け入れていっしょにお米を作ってきました。
1 田植えの練習
2 実習田の田植え
3 稲の成長を見守る
4 紋枯病の発生
5 稲刈り
1 田植えの練習

6月28日
実習田には毎年畑苗代にしている畳4枚分ほどの一角を使うことにしました。写真は田植え前の苗取りをする前です。真ん中のこどもの左側が古代米の緑米の苗、右側がアサヒ2号の苗です。このあと苗とりをして実際の田植えも体験してもらいました。

苗とりした苗を苗かごに入れて、ノコギリ鎌で切り込みを入れた田んぼの表面に一本ずつ植え付けていきます。この日は約一反(いったん)の田んぼに苗を植え付けました。

田植えが終わった不耕起の田んぼ
2 実習田の田植え

7月6日
Life3091の田植えで練習して、いよいよ実習田の田植えを行いました。2家族とも自然農の田植えは初めてでしたが、とても上手にできていました。




3 稲の成長を見守る
無肥料・無農薬・無除草剤そして不耕起の田んぼで稲を育てるにはそれなりにお世話が必要になります。そのお世話の中でも大変なのが草取りです。

7月23日(火)「今日、子供とチラッと田んぼを観にきました」
分けつが進み始めた実習田の様子を観にこられました。僕らは留守にしていましたが、こうして観察していただけると大変助かります。無理のない範囲で観察しにきてくださいね。

8月2日(土)これは実習田ではなく、Life3091の田んぼの草取りの画像です。軽トラいっぱいの田んぼの草、これは朝の6時から1時間で除草した田んぼの草です。これはわずか7畝(約700㎡)の田んぼで集めた草です。他の田んぼも加えるとこの3倍以上の草がわずか1日で除草されます。驚くのはこの草の量ではありません。恐ろしいのは周りの慣行農法の田んぼは除草剤によってこれだけの草を除草剤が抑えていることです。そして日本に流通しているお米のほとんどが、恐ろしい除草剤によって草を抑えた田んぼで採れたお米だということです。令和の米騒動で日本の稲作に注目が集まる今、考えなくてはならないことはお米の収量だけではないはずです。

8月16日(土)今日はもうひと家族の方が草取りに来てくださいました。酷暑のなか、本当にご苦労様です。無理のない範囲でお願いします。でもこの時期の草取りは本当に大切ですね。

4 紋枯病の発生
今年の夏は大変暑い日が続きました。その影響で「紋枯病」が広い範囲で発生しているようです。ここでは紋枯病の発生の様子についてまとめてみました。
稲の紋枯病は、いもち病に次ぐ重要な病害で、カビの一種が引き起こします。病原菌の生育に28~32℃の高温と多湿が適しており、夏場に多発しやすく、近年は地球温暖化の影響で発生増加が懸念されています。
病原菌の菌核が水面に浮いて稲株に付着し、主に水際部の葉鞘に病斑(暗緑色〜褐色)を作り、上部へ広がります。発病が激しいと葉が枯れて倒伏しやすくなり、お米の充実不足や白未熟粒の増加による品質・収量の低下を引き起こします。多窒素や密植栽培で発生が助長されます。


このように紋枯病にかかってしまうと根元が枯れてしまい、雨などの重みで倒伏してしやすくなります。今年は9月に入ってから定期的に雨が降ったため、倒伏した田んぼが多く、Life3091の田んぼも例外ではありませんでした。

ただ、すべての田んぼが紋枯病にかかった訳ではありません。

今回、紋枯病が出ているのは「Fの田んぼ」だけで、他の田んぼは出ていません。どうやらその田んぼに菌がいる場合はその菌は冬越しして、発生するみたです。
5 稲刈り
Life3091の田んぼも、Aの田んぼにある実習田もいろいろなことがありありましたが、晴れて稲刈りの日を迎えることができました。コンバインは刈り取り、脱穀(だっこく)、選別まで一度に終わらせる優れる農業機械ですが、ここでは手刈りの良さについて説明していきたいと思います。


11月2日、生後半年の赤ちゃんといっしょに家族四人で稲刈りしました。
実習田は畳2枚ぶんほどなので、刈り取り自体はあっという間に終わります。それでも一株ごと真剣に刈り取る様子を見ていると、その何百倍も刈り取る我々ですが、心が洗われます。


このあとハザかけ(天日干し)の工程がありますが、こちらのファミリーは持ち帰って干してみるそうです。
11月3日、もうひと家族も実習田の稲刈りに参加しました。こちらは元気いっぱいの男子キッズとママの3名参加です。最初は稲刈りよりもバッタを追いかけ回すのに夢中の男子キッズでした。






