今年も発見!カヤネズミの巣

毎年稲刈りをしていると、ひとつの田圃で5個から6個のカヤネズミの巣を見つけます。中は空っぽですが、調べてみると子育て中の巣もあるそうなので、巣を開いて見ない方がいいそうです。
カヤネズミについて
カヤネズミの学名の意味と読み方は?
カヤネズミ学名「Micromys minutus」
Micromys(ミクロミス)=小さい
minutus(ミヌッス) =小さい
カヤネズミの巣は「豊作のしるし」
カヤネズミは雑食性で、草の実のほかに、昆虫も食べます。例えば稲につくバッタやイナゴなどが大好物です。またお米よりも、スズメノヒエやイヌビエなど、田畑の雑草といわれるヒエ類が好きなようです。したがって、田んぼにとってはやっかいなスズメノヒエ、イヌビエ、さらにはイナゴなどの昆虫を好むため、お百姓さんにとってはありがたい存在なんです。地域によってはカヤネズミの巣を神棚に飾ったりするそうです。そう、カヤネズミは実は「豊作のしるし」だったそうです。
草刈り・稲刈り中に、巣をみつけたら…
ところが、このカヤネズミたち、いまでは絶滅が心配されています。暖かくて雨が多い日本では、草地は放っておくと、たちまち木々が生え、森へと変わっていきます。
草地の多くはヒトが刈り取りをする事で維持されてきました。ところが、茅葺屋根、牛のエサ、畑の肥料…暮らしの中で草を使わなくなったことで、日本の草地は大きく減少しました。
住む所がなくなったカヤネズミは、生息中の都府県の7割で、「レッドリスト」に掲載されるほど、数を減らしています。
もし、草刈りや稲刈りの時に巣を見つけたら、近くの草むらに、そっと巣ごと置いてあげてください。